管理栄養士からのメッセージ

 今回はリンの摂取についてお話致します。透析にやっと慣れてこられた頃から食欲も増し、今まで摂生しておられた患者様の中には段々とついつい食べ過ぎてしまうことも見受けられます。控えめにしていた肉魚等の量も増し、血液検査結果によりリンの数値が上昇し高リン血症を来すことがございます。血中のリンが高くなりますとカルシウムと結合し全身に沈着し、種々の症状が現れてまいります。

 なお、血中のリンが多くなりますと副甲状腺から副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、骨が分解され、もろくなります。
 透析を導入してからは、血液検査の数値を毎回注目致しましょう。リンが高い場合は、正常値に保つよう食事内容に気をつけましょう。リンの数値は高くても低くても予後はよくありません。

 リンが高めの患者様には医師がリン吸着剤を処方致しております。リン吸着剤の中には副作用が出るものもございます。食事量によりリン吸着剤の配合をかえることも大切だと思います。朝食を摂らなかった場合はもちろんリン吸着剤を服用しない、しかしながら夕食にご馳走を召し上がる時は多めにリン吸着剤を服用することになります。このような場合は医師に相談致しましょう。